2018年2月ブログ

2018年

2月

26日

衰えているのは「脳の自律神経」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。運動をすると、呼吸や脈拍が速くなり、体温を調整するために汗をかきます。それを100分の1秒単位のレベルでこまめにコントロールしているのが脳の自律神経の中枢です。サッカーの中盤のポジションのように、止まっては動いて…を繰り返す運動では、そのたびに脈拍を変えています。それが脳をどれほど激しく疲れさせることなのか、簡単に想像できると思います。脳の自律神経が稼働して大量の酸素を消費すると、活性酸素が発生して、細胞が酸化してサビてしまいます。自律神経の細胞がサビると、自律神経の機能が鈍ります。一過性のパワーダウンのことを「疲労」と呼び、サビきって動かなくなってしまうことを「老化」と呼びます。脳の自律神経機能のピークは10代です。50代にもなれば、老化により、ピーク時の3割くらいにまで低下してしまいます。人間の数ある機能の中でも、もっとも低下の激しい機能といえます。他のさまざまな機能の働きによって、人間が50歳を越えても生きることは十分可能です。しかし、生命活動をコントロールする自律神経機能がピークのときの3割しかパフォーマンス能力がない50代は、本来なら「過酷な自然界では死んでもおかしくないほど低下している」と言わざるを得ないのです。多くの人は、「運動ができなくなるのは筋肉が衰えるからだ」と思っているでしょう。「しっかりと筋トレさえすれば、まだまだハードな運動をしても大丈夫だ」と考えているでしょう。仕事や生活に余裕が出て、学生時代に取り組んでいたスポーツを再開する人も多いと思います。その際、筋トレやランニングなどで筋肉を鍛えることばかりに目を向けてしまい、もっとも重要な「脳の自律神経機能の低下」を鑑みる人は残念ながら少ないようです。「あの頃と同じように」動こうと頑張ってしまうと、脳をさらに激しく疲れさせ、老化を早める結果となってしまいます。現在の脳の自律神経機能に応じた「ほどほどの運動」を楽しむことが、いつまでも健康でいるための秘訣です。

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2018年

2月

24日

疲れているのは「目」ではない

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ピント合わせは、目のレンズに相当する水晶体の両端についた、毛様体という筋肉が行っています。このコントロールを行っているのが、脳の自律神経です。交感神経が優位になると毛様体筋が緩んでレンズが薄くなり、遠くにピントが合います。副交感神経が優位になると毛様体筋が縮んでレンズが厚くなり、近くにピントが合います。人間の目は、そのような解剖学的構造で設計されているのです。人間は、何十万年も野生の中で暮らしてきました。外敵や獲物をいち早く見つけるために、「仕事=緊張時=交感神経優位=遠くにピントを合わせる」という必要があったわけです。ところが、近年のパソコンワークにより、そこに矛盾が生じてしまったのです。つまり、「仕事=緊張時=交感神経優位」であるにもかかわらず、「近くにピントを合わせる」必要が出てきました。人間は、脳に入る情報の90%近くを視覚から得ていると言われています。ピント合わせの際の大いなる矛盾によって、脳が混乱をきたし、疲弊するのは当然です。これが眼精疲労の正体なのです。眼精疲労は目の細胞の損傷ではなく、脳の自律神経が疲れていることによって起こっているのです。医学的には、「疲れ目」と「眼精疲労」は区別されています。休息すれば回復するのが「疲れ目」。休息や睡眠をとっても症状が残ったり、一時的に回復しても症状がぶり返すものを「眼精疲労」と呼びます。眼精疲労の症状は、まさに自律神経失調症と同じです。目の痛み、かすみ、充血、まぶしさ、頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどがあります。眼精疲労に至る前に疲れ目の段階で対処することを心がけましょう。休憩中のスマホは厳禁です。せっかくの休憩中に脳を酷使してしまうからです。休憩中はボーっとして過ごすのがいちばんです。

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2018年

2月

23日

「飽きた」は疲れのサイン

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。「集中力を高めなさい」というアドバイスは、科学的に考えて間違っています。なぜなら、集中すると同じ神経回路ばかりを使うことになり、脳を疲れさせるからです。人間に限らず、すべての動物は「集中することは危険である」と考えてきました。目の前のエサにだけ意識を集中して背後の敵に気づかず、命を落としてしまう可能性があったからです。つまり、「集中」は私たちの苦手な行為であり、「集中力を高める」ことは脳をさらに疲れさせて仕事の生産性を下げる行為なのです。脳が疲れた時に最初に現れるサイン「飽きる」を軽視しないようにしましょう。「飽きたなあ」と感じたのに気合いで頑張ったところで、脳の情報処理能力は下がるだけです。すぐに休息するようにしましょう。なぜ「飽きた」と感じたら、すぐに休息する必要があるのでしょうか?それには脳の情報伝達の仕組みが関係しています。「疲労度が高くなればなるほどオン・オフの切り換えがうまくできなくなってくる」のです。たとえば、自動車の運転。3時間運転して15分の休憩を取るよりも、1時間運転して5分休憩を3回繰り返すほうが、同じ時間でも断然疲れが少ないのです。

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2018年

2月

22日

コワい「隠れ疲労」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。日本の栄養ドリンク消費量は世界トップレベルですが、1962年に発売されて以来、臨床試験で疲労回復効果が実証された製品はありません。よく耳にするタウリンですが、肝臓に働きかける作用は知られているものの、抗疲労効果の証拠はないのです。2011年には、アメリカのマイアミ大学の研究チームが「栄養ドリンクには高濃度のカフェインやタウリンなどが含まれており、治療効果が認められない上に、一部の子供には健康被害をもたらす可能性がある」と指摘しています。日本では炭酸飲料に分類され、このところ国内で急速に普及しているエナジードリンクですが、こちらも同様です。日本の厚生労働省に相当するアメリカ合衆国保健福祉省に属する食品医薬品局(FDA)は、2013年にアメリカで発売されている栄養ドリンクとエナジードリンクの安全性についての調査を開始しました。つまり、どちらも「抗疲労効果なし」「安全性に疑問あり」とみられているわけです。さらにコワいのは、これらのドリンクの覚醒や高揚をもたらす成分による疲労の「マスキング作用」です。「疲れているのに疲れていないと感じる」…これは他の動物と比べて脳の前頭葉が発達した、人間だけに見られる現象です。「疲労」を起こすのは脳の自律神経の中枢なのですが、「疲労した」という情報を収集して「疲労感」を自覚させるのは前頭葉にある眼窩前頭野という部分なのです。前頭葉は「意欲や達成感の中枢」と呼ばれています。興奮すること、達成感を感じられることなどがあると、前頭葉が眼窩前頭野の発する疲労感を消し去ってしまうのです。この「疲労感のマスキング」が招く最悪の結果が、過労死です。

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2018年

2月

19日

疲れない起き方

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。毎朝、目覚まし時計の大音響で目覚める方もいると思います。しかし、それは脳(自律神経)へかなり負担をかけているのです。突然の大きな音は、自然界おいて動物には、命の危険を意味します。それは人間にとっても同じことです。ですから爆音で驚かされて、交感神経が一気に緊張し、血圧や心拍数が急上昇し、深い眠り(副交感神経優位)からいきなり起こされれる(交感神経優位)わけです。これは脳(自律神経)をとても疲れさせる行為なのです。これが毎朝続くと朝から脳はぐったりです。では、どんな起き方がよいのでしょうか。それは、「太陽の光」で起きることです。なぜ太陽の光で起きるのがいいのでしょうか?脳の奥には「上丘」という一対の器官があり、眼から入ってくる光を感知しています。外が明るくなり始めると、まぶたを通して光を感じます。すると脳は「明るくなってきたからそろそろ活動しよう」と体に指令を出します。つまり、徐々に目覚めるため、血圧や心拍数が急激に上がらず、自律神経に負担がかからないのです。「何時間睡眠をとるのがいいのか?」というのもみなさんが疑問に思うことだと思いますが、理想的な睡眠時間は、人によって、またそのときの疲れ具合によって違いますし、「質」も非常に重要ですから、一概には言えません。ただ、睡眠が足りているかをチェックする方法があります。まずは、「起床時の第一歩目」。ここで「重い、ツラい」と感じるかどうか。もう1つは「起きてから4時間後の覚醒度」。なぜなら起床4時間後は、本来最も覚醒度の高い時間だからです。ここで「眠い」と感じるかどうか?ぜひセルフチェックしてみてください。

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2018年

2月

18日

疲れをとるなら「鶏の胸肉」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。「疲労」という言葉から「ガス欠」、つまりエネルギーが枯渇するイメージを抱いている人が多いようですが、食糧事情に恵まれた現代の日本で、「栄養やエネルギーが足りないから疲れる」などということは、よほどのことがない限りあり得ません。そして、「疲労=ガス欠」の誤ったイメージが、ビーフステーキ、ウナギ、ニンニクといった「スタミナ食材」を生み出しています。しかし、残念ながら、抗疲労効果が科学的に実証されているものは、これらの中に1つもありません。では、疲労軽減に真に効く成分とは何でしょうか?疲労回復に最も効果があるという科学的実証が得られたのが、イミダゾールジペプチド(通称「イミダペプチド」)です。優れた抗酸化作用があり、活性酸素による酸化ストレスから引き起こされる疲労を軽減する効果があるとわかったのです。イミダペプチドは1日に200㎎を目安に最低2週間ほど摂取し続けると疲労軽減効果が期待できます。鶏の胸肉100g、カツオ150gに200㎎のイミダペプチドが含まれています。なお、イミダペプチドは牛肉や豚肉にも含まれていますが、含有量が少なく、牛肉の場合1日200㎎のイミダペプチドを摂取するには毎日400gを食べる必要があるため現実的ではありません。

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2018年

2月

17日

ストレスからくるむくみ

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。むくみとは、老廃物を含んだリンパ液など、余分な水分がうまく排出されずに体内に残り、皮下組織にたまってしまうことです。慢性化すると、老廃物のタンパク質が水分を抱え込み、むくみはさらにひどくなります。血管やリンパ管、腎臓の疾患などを除くと、むくみが発生する理由としては、

・冷えによる代謝の低下

・塩分の摂りすぎ

・ホルモンバランスの乱れ

・睡眠不足や運動不足

などが挙げられますが、実はストレスも、むくみの大きな原因となります。ストレスは、冷えやホルモンバランスの乱れ、睡眠不足の元になります。また、抗ストレスホルモンのコルチゾールには、水分の排泄を妨げる作用があり、体内に水分が残りやすくなるのです。コルチゾールには、筋肉を分解してエネルギー源に変える作用もあります。体内の余計な水分は、血液やリンパを通って排出されますが、血液における心臓のような、ポンプ機能のある臓器を持たないリンパは、筋肉によって運搬されます。ところが、筋肉がコルチゾールによって分解され、衰えると、リンパの運搬機能が低下し、やはり余計な水分が排出されにくくなってしまうのです。

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2018年

2月

16日

ストレスが血管を硬くさせる

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。心疾患や脳血管疾患の原因となる、血栓や動脈硬化、心臓への大きな負担。実はストレスは、これらの発生に大きく関わっています。まず、ストレスを感じ、交感神経が優位になると、血管が収縮して血圧が上がり、心拍数も上がります。一時的なものであればよいのですが、非常に強いストレスを感じたり、ストレスを感じ続けたりすると、血管にも心臓にも負担がかかり、血管はどんどん硬くなります。ストレスは血液中の赤血球も増やします。ストレスが原因で赤血球が多くなることを「ストレス性赤血球増加症」といいますが、これは頭痛、めまい、耳鳴りなどの症状を引き起こしますし、赤血球の数が著しく増えると、血液の流れが悪くなり、血管がつまりやすくなります。また、自律神経やホルモンの分泌のバランスが崩れると、体の代謝機能が低下し、血液中の糖分や老廃物、小型LDLコレステロール、中性脂肪などが増えたりして、血液がドロドロになります。そして、ストレスによって生まれた過剰な活性酸素は、体内のコレステロールや中性脂肪を酸化させ、過酸化脂質に変化させます。すると、血管の壁に脂質が付着し、血管が狭くなって血圧が高くなり、やはり血管や心臓に負担がかかります。

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2018年

2月

13日

ストレスで血液が固まりやすくなる

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ストレスがかかると、血栓もできやすくなります。血栓の原因となるのは、血液に含まれる「フィブリン」という物質です。皮膚や血管に傷ができたとき、フィブリンは網目状の物質を出し、赤血球や血小板を集めて血液を固め、止血する働きがあります。柔軟性を失い、もろくなった血管に、ドロドロの血液や活性酸素が流れ込むと、血管の壁に傷がつきやすくなります。血管に傷ができるとフィブリンがかさぶた状のものをつくりますが、それが何度も繰り返されるうちに、かさぶた状のものが重なって血栓となってしまうのです。しかもフィブリンには、ストレスがかかると活性化し、網目状の物質をより多く放出するという性質があります。さらに、ストレスを感じたとき、副腎から分泌されるコルチゾールには、血液を固まらせたり、血栓が溶けるのを抑制したりする働きがあり、強いストレスを感じたときは、そうでないときに比べ、30%も血液が固まりやすくなるともいわれています。それだけではありません。ストレスは「心房細動」を引き起こすこともあります。通常、私たちの心臓は、右心房にある洞結節が出す電気信号に従い、1分間に60~80回の収縮と拡大を、規則正しく繰り返しています。ところが、何らかの理由で電気信号が乱れると、心房が不規則にふるえて、心臓の正確なリズムが狂い、動悸や不整脈などが生じます。これが心房細動であり、ストレスも、電気信号の乱れを引き起こす大きな原因であると考えられています。そして心房細動が起きると、血液が心臓内に停滞し、血栓ができやすくなるのです。

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2018年

2月

12日

ストレスはダイエットの大敵

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ストレスはダイエットの大敵です。たとえば、よく「ストレスがたまると、甘いものを食べたくなる」という話を耳にしますが、これには理由があります。甘いものを食べると、脳内の快感中枢が刺激され、「β-エンドルフィン」という物質が生成されます。β-エンドルフィンには、気持ちを落ち着かせたり、リラックスさせたりする効果があるといわれています。一方、やはり気持ちを落ち着かせてくれる物質であるセロトニンは、肉や魚などに含まれるトリプトファンというアミノ酸が脳に運ばれて、つくられます。そして、トリプトファンを脳に運ぶ役割を果たしているのは、ブドウ糖なのです。つまり、ストレスがたまると、私たちは、β-エンドルフィンやセロトニンによって自分の気持ちを落ち着かせるために、糖分を求めてしまうわけです。また、ストレスを感じたとき、分泌されるコルチゾールには、ストレスの影響から体を守るため、血圧や血糖値を上げる働きがあります。その際、筋肉をアミノ酸に分解して糖質に変えているため、ストレスが続き、コルチゾールが分泌され続けると、筋肉が減って脂肪が増えていくのです。「厳しい食事制限をしているのに、なかなかやせない」という人は、もしかしたら、ダイエットによるストレスが邪魔をしているのかもしれません。さらに、ストレスによって体が冷えると、基礎代謝も悪くなります。「ストレスでものが食べられなくなり、やせてしまう」というケースもありますが、ストレスが「太りやすい体」をつくってしまうことも多いのです。

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2018年

2月

10日

ストレスがDHEAの分泌を妨げる

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。更年期障害には女性ホルモンだけでなく、副腎皮質でつくられる性ホルモンの一種である、DHEA(デヒドロアピアンドロステロン)も、関係しています。DHEAは「マザー・ホルモン」とも呼ばれており、体内で男性ホルモンのテストステロンや女性ホルモンなど、50種類ものホルモンに変わります。男性にも女性ホルモンが、女性にも男性ホルモンが多少は必要であり、それぞれ、DHEA由来の性ホルモンに助けられています。更年期の女性にとって、DHEA由来の女性ホルモンは非常に重要です。閉経後数年で、卵巣から分泌されるエストロゲンはそれまでの40%程度になり、プロゲステロンはほぼ分泌されなくなりますが、DHEAが分泌されていれば、急激にホルモンのバランスが崩れることはなく、更年期障害の症状も緩和されるからです。男性にとっても、DHEAは大事です。男性ホルモンのうち、95%は精巣でつくられるテストステロンです。個人差はあるものの、更年期を迎えるころ、男性の体でもテストステロンが減少することが多く、いわゆる「男性の更年期障害」の症状があらわれるようになります。そして、男性ホルモンの5%はDHEAはであり、精巣でつくられるテストステロンが減少すると、DHEAが活性化することがわかっています。ところが、ストレスは、性ホルモンやDHEAの分泌を妨げます。卵巣や精巣でつくられる性ホルモンも、副腎皮質でつくられるDHEAも、肝臓でつくられるコレステロールを原料としています。副腎皮質では、抗ストレスホルモンであるコルチゾールもつくられていますが、ストレスがかかると、脳はコルチゾールを優先的に分泌しようとします。その結果、卵巣や精巣に回るコレステロールの量が減り、性ホルモンの質や量、濃度が低下してしまうのです。また、ストレスがかかると、副腎もコルチゾールやアドレナリン、ノルアドレナリンを出すことを優先し、DHEAの分泌を後回しにしてしまいます。長くストレスがかかり続けると、副腎自体が疲れてしまうこともあります。こうした理由から、本来、女性ホルモンや男性ホルモンの減少による影響をカバーしてくれる存在であるDHEAの分泌が減ると、結果的に、更年期障害の症状が重くなってしまいやすいといえます。

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2018年

2月

09日

ストレスと更年期障害

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。更年期障害も、ストレスの影響を強く受けます。更年期障害は、閉経前後(45~55歳くらい)に、エストロゲンやプロゲステロンの分泌量が急激に減少することにより、ホルモンバランスが崩れ、ホットフラッシュ(急なほてり、のぼせ、大量の発汗)、動悸、息切れ、めまい、高血圧、憂うつ、集中力の低下などの症状があらわれるというものです。ストレスを抱えている人は、こうした症状が強くあらわれやすいといわれています。エストロゲンには交感神経の活動を抑制し、副交感神経の活動を促進するという働きがあり、エストロゲンが減少すると、自律神経のバランスが崩れ、交感神経が優位になりがちです。ストレスを抱えている人は交感神経が優位になっていますが、そこに、エストロゲンの減少による影響が加わるため、どうしても症状が重くなってしまいやすいのです。さらに、更年期障害からくる心身の不調や、体の変化などに伴う悩み・不安は、それ自体が大きなストレスともなります。

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2018年

2月

06日

神経伝達物質も下痢を引き起こす

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。自律神経の乱れだけでなく、ストレスを受けたときに分泌される神経伝達物質も、過敏性腸症候群に関わっているといわれています。ストレスによって交感神経が優位になると、ドーパミンとノルアドレナリン、そしてセロトニンが活発に分泌されます。ノルアドレナリンには、大腸菌を増殖させる作用があるのですが、小腸はこれを異物とみなし、体外へ排出しようと激しく動きます。その結果、十分に消化されないまま、食べ物のカスが大腸に運ばれ、下痢の原因になると考えられているのです。また、体内のセロトニンの9割以上は腸にあり、腸内のセロトニンは、腸の蠕動運動に作用しているといわれています。ストレスを感じると、腸内セロトニンが多く分泌されて、蠕動運動が過剰に活発になります。すると、水分が十分に吸収されないまま便が排泄され、これもやはり下痢の原因となるわけです。一度、ストレス性の下痢や便秘になると、「また下痢してしまうのではないだろうか」「また便が出ないのではないだろうか」といった不安が起こり、それがさらなるストレスとなってしまいがちです。その結果、下痢や便秘が慢性化したりすることも少なくありません。

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2018年

2月

05日

「第二の脳」腸はストレスの影響を受けやすい

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ストレスは、腸にもダメージを与えます。「第二の脳」「考える器官」といわれる腸は、多くの神経や血管が集まるデリケートな臓器です。しかも脳と腸には「脳腸相関」と呼ばれる密接な結びつきがあると考えられており、それだけ腸は、ストレスの影響を受けやすいといえるでしょう。ストレスによる腸の病気として、よく知られているのが、「過敏性腸症候群」です。これは、腸自体には炎症や潰瘍などの異常がないのに、腹痛を伴った下痢や便秘が慢性的に繰り返されるというもので、下痢型、便秘型、下痢と便秘が交互に起こる交替型などのタイプがあり、痛みの程度もさまざまです。では、なぜ下痢や便秘が起こるのでしょうか。私たちが食べたものは、胃などで消化された後、腸へ運ばれ、栄養分については小腸で吸収され、残りかすは大腸へ進みます。この残りかすには多くの水分が含まれていますが、通常は大腸でゆっくりと水分が吸収され、最終的に適度な硬さの便となって、排泄されます。こうした腸の動きは、自律神経によってコントロールされています。しかし、ストレスを感じて自律神経のバランスが崩れると、腸内の水分調整がうまくいかなかったり、便を送り出す腸の蠕動運動が過剰になったり停滞したりします。その結果、水分量の多い便が排泄されたり、逆に水分が吸収されすぎてしまい、便が排泄されにくくなったりするのです。

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2018年

2月

03日

ストレスからくる胃痛

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。よく「ストレスで胃が痛くなる」という言葉を耳にしますが、ストレスはときに、胃に深刻なダメージを与えます。ストレスがもたらす胃の病気には、「急性胃炎」「慢性胃炎」「神経性胃炎」「急性胃潰瘍」などがあり、これらはいずれも、自律神経のバランスの乱れによって生じます。私たちが食事をとると、通常は体がリラックス状態になり、胃や腸での消化を促す副交感神経が優位になって、適度な量の胃酸が分泌されます。胃酸には、食べ物と一緒に入ってきた細菌などを殺す働きもあり、酸性度が高いため、このとき、胃の粘膜を守る粘液も分泌されます。副交感神経が優位なときは血流もよく、この粘液が十分にいきわたります。しかし、過剰なストレスによって交感神経が優位な状態が続くと、胃の血管が収縮して血流が悪くなり、粘液の分泌量が減少します。すると、胃の粘膜が胃酸にさらされ、傷ついてしまいます。逆に、交感神経が優位な状態が続いた後、高ぶった交感神経を抑えるために、反動で副交感神経が働きすぎてしまい、胃酸が過剰に分泌だれて、胃の粘膜を傷つけることもあります。こうして胃の粘膜が傷つくと、炎症が起き、急性胃炎や慢性胃炎が発生するのです。なお、神経性胃炎は、自律神経の乱れによって胃の働きがコントロールできなくなり、蠕動運動が正常に行われなくなったり、胃酸が過剰に分泌されたりするもので、胃が痛む、胃がもたれる、胸やけがする、食欲が低下する、といった症状が起こります。急性胃潰瘍も、やはり自律神経の乱れによって胃酸が過剰に分泌され、胃の粘膜が傷ついて、表面がただれたり、穴があいてしまったりするもので、悪化すると、激しい痛みや出血などの症状が出ることもあります。

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2018年

2月

02日

ストレスからくる食欲不振

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ストレスは、胃腸にもさまざまな不具合を生じさせます。たとえば、食欲不振です。「大きな悩みごとや心配ごとがあって、食事がのどを通らない」という経験をしたことがある人は、少なくないでしょう。ストレスを受け、交感神経が優位になると、体はストレスと戦うため、脳や心臓、肺、筋肉などに、いつもより多くの血液、糖分、酸素などを送り込みます。その分、胃や腸などに送られる血液などが減って消化機能が低下し、食べたものをきちんと消化できなくなったり、食欲を失ったり、といったことが起こるのです。また、人間の食欲は、脳の視床下部にある「摂食中枢」と「満腹中枢」とによってコントロールされています。体がエネルギー不足に陥ると、摂食中枢が刺激され、人は空腹感を覚えます。ところが、ストレスを感じたときに分泌される、抗ストレスホルモンのコルチゾールには、筋肉を分解し、ブドウ糖をつくる働きがあります。そのため、ストレスがかかると、食事をしていなくても血糖値が上昇して、満腹中枢が「エネルギーが補給された」と錯覚し、「何も食べたくない」「食べ物がのどを通らない」といった気持ちになってしまうのです。

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2018年

2月

01日

つらい慢性頭痛

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ストレス、そして頭のこりは、さまざまな体の不調や病気をもたらします。中でも「慢性頭痛」は、頭のこりと非常に関係が深いといえるでしょう。慢性頭痛とは、繰り返し起こる頭痛のことで、風邪や二日酔いなどによる一過性の頭痛や、くも膜下出血といった病気によって引き起こされる頭痛とは異なります。慢性頭痛に悩まされている人はかなり多く、日本人の3~4人に1人は「頭痛持ち」であるともいわれています。なお、慢性頭痛は、大きく次の3つに分けられます。・緊張型頭痛・偏頭痛・群発頭痛の3つです。緊張型頭痛は、年齢や性別に関係なく発症し、頭のまわりを締めつけられるような、鈍い痛みに襲われます。ときどき発作が起こる「反復性緊張型頭痛」と、3ヶ月以上にわたり、毎日のように発作が起こる「慢性緊張型頭痛」があり、肩や首のこり、眼精疲労、吐き気、めまい、ふらつき、全身のだるさなどを伴うこともあります。一方、偏頭痛は、20~40代の女性に多いといわれています。頭の片側もしくは両側に脈打つようなズキズキとした痛みが生じ、吐き気がしたり、光や音、臭いなどに敏感になったり、といった症状を伴うこともあります。発作は週に1~2回とか、月に1~2回といった具合に間欠的に起こり、痛みは4時間から数日間続きます。また、緊張型頭痛と偏頭痛を併せ持つ人もいます。群発頭痛については、従来は20~30代の男性が発症することが多いといわれていましたが、最近では、幅広い世代の女性にも見られるようになっています。発作は、季節の変わり目などに1~2時間続き、目が充血する、涙や鼻水が出る、などの症状を伴うこともあります。緊張型頭痛や偏頭痛に比べ、患者数ははるかに少ないのですが、痛みの度合いは心筋梗塞、尿管結石と共に「三大激痛」と称されるほど激しく、仕事を長期にわたって休んだり、辞めたりするケースも多いようです。

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