2015年12月ブログ

2015年

12月

29日

扁平足は疲れやすい

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。人間の足は26個の骨からなり、その中にアーチ型をした3つの骨があります。親指と小指のつけ根をつなぐ「横のアーチ」、小指のつけ根とかかとを結ぶ「外側のアーチ」、親指とかかとを結ぶ「内側のアーチ」がそれです。このアーチは体重を分散させる働きがあると同時に、バネの役割を果たしています。内側のアーチは最も高さがあるため、健康な人の足の裏には土踏まずがあります。しかし、近年は内側のアーチが低く、土踏まずがない子供が増えています。昔と比べて裸足で歩いたり、外で遊ぶ時間が減っていることが主な原因といわれています。このような状態の足を扁平足といいます。アーチが低くなると体重の分散がうまくいかず、足を蹴り出す力や着地時のバネの力が弱まります。その負担が足のほかの部分やふくらはぎの筋肉などにかかり、結果として疲れやすい足になってしまうのです。実は新生児には土踏まずがなく、足の裏は平らになっています。土踏まずは、歩くことで発達する足の筋肉や靭帯とともに形成されます。一度形成された土踏まずも、足に合わない靴をはき続けたり、運動不足による筋力の低下などが原因で形が崩れてしまうことがあるので注意が必要です。

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2015年

12月

28日

人はどうして夢を見るのか?

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。人間は寝ているときに夢を見ます。夢を見るメカニズムは明確に証明されていませんが、浅い眠りに陥るレム睡眠中にも、深い眠りに陥るノンレム睡眠中見ることがわかっています。人間が夢を見る理由についても明確な答えは出ていませんが、「無意味な情報を捨て去る際に知覚される現象」「必要な情報を忘れないようにする活動の際に知覚される現象」の2つが有力な説とされています。そんな夢ですが、寝ているとき外部からの知覚が夢の内容に大きく影響することがわかっています。実際に、寝ている人の顔に短時間ハンカチを被せたところ、夢の中で顔に何らかのものが押し付けられたという事例があります。また、尿意が夢に反映されることは有名で、トイレを探している夢を見て目が覚めたら、膀胱がパンパンだったという事例は数多く寄せられているのです。それ以外にも、聴覚、触覚、味覚、臭覚なども、夢に何らかの刺激を与えるという結果が出ています。ただ、触覚のひとつである「痛覚」だけは、感じないとされています。ちなみに、人間は毎日夢を見るとされており、「今日は見なかった」と思う日は覚えていないだけなのです。基本的にはレム睡眠中に目を覚ますと夢の内容を覚えていることが多いようです。 

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2015年

12月

27日

デジャヴはどうして起こるのか?

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。初めて訪れる場所なのに「昔ここに来たことがある」と感じたり、初対面の人に「前にどこかで会ったことがある」などと思うことを、フランス語でデジャヴと呼び日本語では既視感といいます。前世や胎児の記憶、超能力の類など、スピリチュアルなもののようにいわれるデジャヴですが、実体は単なる記憶の錯覚で、心理学の世界では「偽記憶」と名付けられています。デジャヴを解明する上で有力とされているのは「記憶の再生エラー説」です。これは、過去の体験に類似した状況が現実に起きた場合、脳が再生ミスを起こして今見ている状況ではなく、記憶している状況が頭に浮かび、「前と同じだ」と錯覚するというものです。私たちがある出来事や情景を記憶する際、それは一つの情報として丸ごと脳に収納されるのではなく、要素ごとに細分化されてそれぞれの担当部署に保管されます。思い出すときには、これらの情報を集めて再構築しているのです。この作業を瞬時に行っていれば、ときに再生ミスや記憶違いが発生するのも無理はないということです。

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2015年

12月

26日

「キレる」ってどんな状態?

こんにちは、風の整体院 岩田です。人体は、生命を維持するための活動を休みなく続けています。これは、生態の恒常状態を保つ機能ーホメオスタシスが働いているからで、ホメオスタシスを保つために体内の状態を調整しているのが自律神経です。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があります。交感神経は人間が活動するときに働く神経で瞳孔を広げたり呼吸を速めたり、心拍数を上げるなどの作用があります。一方、副交感神経はリラックスするときに働く神経で、睡眠時や休息時に各器官を落ち着かせます。この2つの神経が状況に応じて切り替わることによって、生命活動は保たれます。ところが、怒りや不安、恐怖などのストレスは交感神経をより活発化させます。瞳孔拡大や心拍数の上昇、精神高揚など、いわゆるキレた状態を作り上げます。また、「キレる」という行動には、脳内ホルモンの一つ、セロトニンも関係しています。セロトニンとは幸福感や安心感をもたらすホルモンで、この分泌が少ないとストレスを感じた時にすぐに平常心を失い、些細なことで感情を爆発させてしまいます。セロトニンの分泌が減るとキレやすくなるだけでなく「うつ」症状に陥り安くなってしまいます。セロトニンの分泌を増やすにはウォ―キングなど、一定のリズムでくりかえす運動を20~30分間続けることが有効とされています。また、日光に当たるといった刺激も効果的です。

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2015年

12月

25日

空腹とイライラの関係

こんにちは、風の整体院 岩田です。頼みごとやよくないことの報告をするタイミングは、相手が空腹か否かを確認して見極めるといいです。お腹が減っていると人はイライラしやすく、通る話も通らなくなるからです。空腹とイライラの間には、確かに因果関係が存在します。双方をつなぐのは脳にある視床下部です。視床下部には満腹中枢や摂食中枢が存在し、腹具合に反応します。腹がふくれて血糖値が上昇すると満腹中枢が刺激され、食欲が抑えられます。一方、お腹が減ると血糖値が低下し、体内の脂肪の分解が始まります。分解された脂肪の一部は遊離脂肪酸という物質になって視床下部に届き、摂食中枢を刺激して食事をとるよう命令を出します。この働きによって人は空腹を感じますが、視床下部への空腹のシグナルは、その周辺にある扁桃核や側坐核にも伝えられます。扁桃核と側坐核は不快や嗜癖など負の感情に深く関わる神経細胞であり、刺激を受けるとイライラの感情を生じさせるのです。ただし、空腹を我慢し続けるといつの間にか空腹もイライラも感じなくなります。なぜなら、摂食中枢からの空腹のシグナルは延々と発せられるものではなく、食事をしないでいると摂食中枢のほうがあきらめ、シグナルを出すのをやめてしまうのです。

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12月

24日

なぜ、あくびをするのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。あくびが出るのは、脳があくびをするよう指令を出しているためです。では、なぜそのような指令を出すのかというと、かつては脳からの酸素不足のサインだと考えられていました。換気の悪い部屋に長時間いると、脳に供給される酸素が不足します。つまり、血液中の酸素濃度が低くなります。仕事や勉強で脳を酷使すると、脳はエネルギーを補給するためにブドウ糖を分解しようとします。また、このときに多くの酸素が必要となります。血液が酸素を十分供給できている間は問題ないですが、次第に供給が追いつかなくなります。そうなると、脳が酸欠状態を解消するために大量の酸素を取り込もうとしてあくびが出る。この説は長い間支持されてきたましたが、実はその後の研究で脳の酸素不足とあくび発生の関連性は低いことが判明しました。あくびが出る本当の原因は、実ははっきりわかっていません。おそらく、眠っては不都合なときにあくびをすることで、脳を覚醒させようとしているのではないかと考えられています。あくびをすると口が大きく開くので、アゴから顔にかけての筋肉がよく伸びます。中でも頬の筋肉が伸びたときに信号が発せられ、それが神経を介して大脳皮質を刺激し、頭をはっきりさせるのだといわれています。

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12月

22日

こたつで寝ると風邪をひく?

こんにちは、風の整体院 岩田です。こたつに入ったまま眠ってしまい、気づいたときには風邪をひいていた、という人も多いのではないでしょうか。これには理由があります。自律神経が働いて体温が下がってしまうのです。こたつに入ると下半身は温まりますが、上半身はそれほど温まりません。足は外部からの刺激を受けやすく、脳に「温かい」という情報が伝わります。すると脳は、体全体が温まっていると勘違いして、自律神経を通して体温を下げるよう命令を出すのです。つまり、汗をかくなどして体温を放出するよう命じるのです。ところが実際、上半身は寒い環境にあります。そんな状態で体温を放出すればどうなるかは目に見えています。また、風邪をひいて発熱する場合、夕方から夜にかけて体温が上がることが多いです。実は人体は発熱しやすい時間帯が決まっています。ウィルス感染による発熱は14~22時、細菌性の発熱だと5~12時に発熱しやすいのです。これは、体の中の免疫系が活発に作用する時間帯と関係しています。ウィルスと細菌それぞれに対する防御機構の活動時間帯が異なるために、熱が出る時間にも差が出てくるのです。

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12月

21日

トウガラシのもっとも辛い部分

こんにちは、風の整体院 岩田です。トウガラシはカラシ(辛子)という名がついているように、たいへん辛いものですが、もっとも辛いのはどの部分なのでしょうか?トウガラシの実のなかには種子がたくさん入っています。その種子がもっとも辛いと思っている人が多いのかもしれません。トウガラシの辛味のもとはカプサイシンという成分です。トウガラシの実を割いてみると、ヘタの下に白い部分があり、それに種子がついています。その白い部分は胎座と呼ばれています。人間でいえば、胎児のヘソの緒と母親の子宮とをつないでいる胎盤に相当する部分です。辛味成分のカプサイシンはその胎座でつくられており、その部分がもっとも辛いのです。また、胎座でつくられたカプサイシンは果皮や種子にも移っていくので、それらも辛味をもつことになるのです。

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12月

20日

摂氏温度の「摂氏」とは何か?

こんにちは、風の整体院 岩田です。温度の単位の一つに、摂氏温度があります。1気圧のもとでの水の凝固点を0度、沸点を100度としたもので、日本でふつうに使われている温度の単位です。摂氏温度は「℃」という記号で示されますが、どうして摂氏温度といい、その記号にアルファベットのCが使われているのでしょうか?摂氏温度を考案したのは、18世紀のスウェーデンの天文学者セルシウスです。中国語でセルシウスは「摂爾修」と音訳されており、摂氏温度の「摂氏」は摂爾修の最初の一文字をとって、敬称の「氏」をつけたものです。記号の℃はセルシウス(Celsius)の頭文字なのです。アメリカなどでは華氏温度が用いられています。水の凝固点を32度、沸点を212度としたもので、18世紀のドイツの物理学者ファーレンハイトの考案によります。華氏温度の「華氏」はファーレンハイトの中国語訳名の「華倫海」の「華」に「氏」をつけたものです。華氏温度は「℉」という記号で示しますが、そのFはファーレンハイト(Fahrenheit)の頭文字なのです。

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2015年

12月

19日

カマボコはもともとチクワだった

こんにちは、風の整体院 岩田です。カマボコは魚肉のすり身に調味料などを加えて成形し、蒸す、焼く、揚げるなどして凝固させたものです。漢字では「蒲鉾」と書きます。その語源について、ある辞書は「その形や色が蒲(がま:植物)の穂に似ていたから」と説明しています。しかし、カマボコは蒲の穂にはちっとも似ていません。カマボコの起源ははっきりしないですが、それはそもそも魚のすり身を竹に塗り、焼いたものでした。すなわち、現在のチクワ(竹輪)のようなものです。それが蒲の穂に似ており、蒲の穂のことを蒲鉾(がまほこ・がまぼこ)ともいったことから、その食べ物は「蒲鉾」と呼ばれたのです。その後、魚のすり身を板につけて板付き蒲鉾がつくられるようになり、竹に塗った本来の蒲鉾のほうは、竹から抜いて切ると、その切り口が竹の輪に似ているところから「竹輪」と呼ばれるようになりました。

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12月

18日

モヤシの先端はなぜ曲がっているのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。モヤシは豆類などの種子を暗所で発芽させたものですが、ひょろりと長く、その先端は釣り針のように曲がって下を向き、最先端に小さな葉をつけています。どうして先が曲がっているのでしょうか?モヤシは光が当たらない暗所で栽培されています。豆類などの種子を水にひたし、光を当てずに発芽させます。このように、モヤシは種子を土の中に埋めずに育てられていますが、土の中に種子を埋め、そして発芽したものもモヤシと同じように、その先端が釣り針のように曲がっています。土の中で発芽した種子は茎を伸ばし、光の当たる地上へ出ようとします。その先端が曲がっているのは、曲げることで茎の力を強くして、その曲がった部分を使って土を押しのけて上に伸びるためであり、葉のつけ根にある芽を守るためでもあります。土の中は暗闇です。暗所で栽培されるモヤシは、暗闇の土の中で発芽する種子と同じ姿で育ちます。だから先端は釣り針のように曲がっているのです。

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12月

17日

ヘリウムで声が変になるのはなぜ?

こんにちは、風の整体院 岩田です。吸い込むと声が変になるガスが入った缶が売られています。ガスを吸って声を出してみると声が高くなります。なぜ声が変わるのでしょうか?声を変化させるガスの正体はヘリウムです。声が変化するのは、空気中の音速に比べてヘリウム中の音速のほうが速いからです。音の速さはその音が通る気体の密度によって異なり、密度が小さい気体の中のほうが音速は速くなります。空気の密度は1.3㎏/㎥であり、ヘリウムの密度は0.18㎏/㎥です。音が空気中を通る速さは(摂氏0度、1気圧では)秒速332mですが、ヘリウム中の音速は秒速970mです。音速が速くなると音の振動数が高くなり、声が高く聞こえるようになるのです。

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12月

15日

酢豚になぜパイナップル?

こんにちは、風の整体院 岩田です。酢豚にはパイナップルが入っていることがあります。また、ハンバーグにパイナップルが乗っていたりします。奇妙に思われる組み合わせですが、なぜ酢豚やハンバーグにパイナップルなんでしょうか?パイナップルを一度にたくさん食べると、舌や口のなかがただれて痛くなります。そのわけは、パイナップルがタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)をふくんでおり、口の粘膜のタンパク質を分解して傷つけるからです。酢豚やハンバーグによくパイナップルが添えられているのは、パイナップルに含まれているタンパク質分解酵素によって、肉が柔らかくなる効果があるからです。このタンパク質分解酵素は、体内で消化を促進する働きもあります。なお、缶詰のパイナップルは製造の過程で熱処理されているため、タンパク質分解酵素は働きません。

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12月

14日

目やにの正体

こんにちは、風の整体院 岩田です。朝起きたとき、目のふちなどに白いねばねばしたものがついていることがあります。悲しくなったときなどに涙がでてきます。しかし、そんなときだけでなく涙は常に出ていて目を保護しています。その涙は3つの層からなっています。1番外側を油の薄い層(油層)が覆い、涙が蒸発して乾くのを防いでいます。中間の層は液層と呼ばれており、これがふつうの涙です。1番内側の層(角膜と接している層)は、ムチンというタンパク質を含んだ粘着性のある液体層です。涙が出てきても、それがすぐに流れ去ってしまっては、目の保護にとって意味がありません。そこで内側の層では、粘液によって、涙を目の表面(角膜)にくっつけ、とどまらせているわけなのです。朝起きたときなどの目やにの主なるものは、涙の内側の層のムチンが洗い流されないで残ったものなのです。

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12月

13日

トウモロコシにはなぜ毛があるのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。スーパーなどで売られている皮つきのトウモロコシの先端からは、毛がたくさんのぞいています。あの毛は何のためにあるのでしょうか?皮をとると、毛はそれぞれトウモロコシの粒につながっていることがわかります。あの毛は絹糸と呼ばれており、もともとはメシベの一部だったものです。トウモロコシは雄花と雌花が別々の雌雄異花の植物です。茎の先端に雄花をつけ、茎の中間に雌花をつけます。雌花から長いメシベが出てきて、花粉をキャッチします。そのメシベが、あの毛のもとなのです。受粉したメシベの根元に、トウモロコシの粒ができます。一本のメシベに一粒ずつついているので、毛が多いものほど粒も多いということになります。

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12月

12日

ゆで卵の黄身が緑色になるのはなぜ?

こんにちは、風の整体院 岩田です。卵をゆで卵にすると、黄身の表面が緑色(緑黒色)になることがあります。鮮度が低下した卵で、硬ゆでしたものにそうしたことが起こりやすいです。なぜ色が変わってしまうのでしょう?あまりおいしそうに見えないし、食べても害はないのだろうか、と心配になる人がいるかもしれません。卵の白身に含まれているシスチンやメチオニンなどの含硫アミノ酸を加熱すると、分解されて硫化水素が発生します。一方、黄身には鉄分が含まれています。この鉄分と硫化水素が化学変化を起こして硫化鉄となります。硫化鉄は黒っぽい色をしていて、黄身の黄色の色素と混ざると、緑色(黒緑色)になるというわけです。この変色は高い温度で長時間加熱するほど起こりやすいです。また、古い卵は硫化水素が発生しやすいので、変色が起こりやすいのです。変色が起こるのは黄身の表面だけで、内部にまでは及びません。

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2015年

12月

11日

体脂肪計はどうやって測っているのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。体脂肪がつきすぎると生活習慣病などにかかりやすくなります。しかし、体脂肪は体重の変動や外見からでは判断できません。そこで、体脂肪がどれくらい蓄積しているかを測る体脂肪計で測定します。体内の脂肪はほとんど電気を通さないので、体脂肪計はその性質を利用しています。市販されている一般的な体脂肪計では、生体インピーダンス測定法と呼ばれる方法で測定しています。これは、体内に微弱な電流を流し、体の電気抵抗を測定することで、脂肪の割合を測定する方法です。体脂肪は電気を通しにくいので、体脂肪が多いと電気抵抗値が高くなるわけです。体脂肪率は、成人男性では25%、成人女性では30%を超えると、健康に害をもたらすといわれています。

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12月

10日

お茶は種類によって適温が違う

こんにちは、風の整体院 岩田です。お茶(日本茶)には、煎茶、番茶、玉露などの種類があり、おいしく味わうには、それぞれにふさわしい湯の温度があります。お茶の中には、タンニンやカテキンなどの苦味の成分とアミノ酸などのうま味の成分が含まれていて、それぞれの成分は溶け出す温度が異なります。苦味成分のタンニンは湯の温度が70℃ぐらいから溶け出し、うま味成分のアミノ酸は50℃くらいから溶け出します。煎茶にはタンニンが多く含まれています。熱湯だとタンニンが一度に溶け出してしまうので、煎茶は70~80℃くらいで飲むのが最もおいしいのです。番茶はタンニンもアミノ酸もあまり含んでいないので、熱湯(90~100℃)で飲んだほうがおいしいです。玉露はアミノ酸が多く含まれているので、それが溶け出す温度(50℃)と、タンニンが溶け出さない温度(70℃)のあいだの50~60℃が適温なのです。

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12月

08日

ハンドクリームに使われる尿素は人の尿?

こんにちは、風の整体院 岩田です。ハンドクリームや医薬用の軟膏などに、尿素がよく使われています。その尿素を文字どおり解釈すると、尿の素となりますが、ハンドクリームの尿素は人の尿からとったものなのでしょうか?尿素は人の体内でタンパク質が分解されて生じます。タンパク質が分解され、アミノ酸を経てアンモニアとなり、肝臓内で尿素に変換されたあと尿中に排出されます。人間や哺乳類の尿に含まれる排泄物(尿)の主成分だから尿素と呼ばれています。尿素には皮膚の水分を保持する力があり、肌荒れにも効果があります。そこで、ハンドクリームに配合されていますが、それは、人間の尿からとったものではなく、化学合成したものです。アンモニアと二酸化炭素を加熱高圧化することで、工業的につくられたものなのです。

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12月

07日

体温の熱はどこでつくられているのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。周囲の温度に関係なく、体温をほぼ一定に保っている動物を定温動物、あるいは恒温動物といいます。人間も定温動物であり、その体温は常に一定の範囲(36~37℃)に保たれています。では、体温のもととなる熱はどこでつくられているのでしょうか?人間の体はふつうの生活では、1日に約2700kcalの熱を生み出しています。その体熱の産出は日常生活においては、栄養素の代謝、筋肉運動などにもとづいています。器官別では、骨格筋が1570kcal(全体の58%)を産出し、トップに位置しています。内蔵では肝臓がトップで、骨格筋に次いで2番目に多い600kcalを産出しており、全体の22%を占めています。3番目に多くの熱を産出しているのは呼吸筋で240kcalです。以下、腎臓、心臓と続きます。器官で産出された熱は血液によって全身に運ばれ、平等に分配されます。

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12月

06日

フグは自分で毒をつくっていない?

こんにちは、風の整体院 岩田です。フグの毒はよく知られていますが、すべてのフグが毒をもっているわけではありません。シロサバフグ、ヨリトフグなどは無毒です。フグの毒はテトロドトキシンと呼ばれ、1gで500人を死に致らしめることができるほどの猛毒です。じつはフグは自らが毒をつくり出しているわけではありません。フグ毒の根本はビブリオ菌などの海洋細菌です。毒をもつそれらの細菌をプランクトンが食べ、そのプランクトンを別の生物が食べ、それをフグが食べることで、フグの体内に毒が蓄積されます。つまり、食物連鎖によってフグは毒をもつことになったのです。ちなみに、養殖フグは無毒の餌で育てられているため、毒がありません。

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2015年

12月

05日

梅酒づくりに、なぜ氷砂糖を使うのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。梅酒をつくるには砂糖が必要です。その砂糖は粉砂糖でなく、氷砂糖が使われます。瓶に青梅を入れ氷砂糖と焼酎を加え、2ヶ月ほど貯蔵すると梅酒ができあがります。では、どうして氷砂糖を使うのでしょうか?青梅に氷砂糖と焼酎を加えると、まず、焼酎のアルコールが梅の果肉のなかに入っていき、果肉は香りやコクのあるエキスをつくり出します。そのあいだに氷砂糖が溶けてきます。そうなると、果物の外側のほうの浸透圧が高くなってくるので、梅のエキスが外側の焼酎のなかに引き出され、おいしい梅酒ができるのです。氷砂糖を使うのは、それがゆっくり溶けるからです。粉砂糖だと、アルコールが果肉に浸透する前に溶けきってしまうので、果肉のエキスを十分に引き出せず、風味のない梅酒になってしまうのです。

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12月

04日

カラシはなぜ練って使うのか?

こんにちは、風の整体院 岩田です。トンカツやおでんなどの薬味に使われるカラシには、和カラシ(黒カラシ)と西洋カラシ(白カラシ)があり、西洋カラシをマスタードと呼んで区別することもあります。和カラシ西洋カラシの原料はアブラナ科のカラシナ類で、その種子を乾燥させ、粉砕して粉カラシにします。それに水を加えて練ったものが、ふつう練りカラシとして使われています。じつは粉カラシには辛味がなく、口に含んでも辛味を感じないのです。辛味のもととなる成分は和カラシではシニグリン、西洋カラシではシナルビンという配糖体で、粉カラシに水を加えると、ミロシナーゼという酵素が働いて、辛味を有するカラシ油が生成されます。それで辛味を感じることになるのです。水を加え、強くかき混ぜると、酵素と辛味のもととなる成分がよく反応し、辛味が増すというわけです。

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12月

03日

雨の日でも紫外線は降り注いでいる

こんにちは、風の整体院 岩田です。長い時間、太陽にあたっていると、皮膚が日焼けして赤くなり、その後、黒くなったりします。それは、太陽は目に見える光(可視光線)のほかに、目には見えない紫外線や赤外線なども出しているからです。紫外線は日焼けをもたらし、シワや皮膚ガンの原因ともなります。紫外線は波長とエネルギーによって、A、B、Cの3種類に分けられており、波長の長いAとBが地上に達し、人体に害を及ぼすのです。地上に達する紫外線の量は、1日のうちではA、Bとも正午ごろに、1年のうちではAが5月、Bが8月に最大となります。紫外線は、晴れて太陽が顔をのぞかせているときだけ降り注いでいるわけではありません。雲も通り抜けるため、曇りや雨の日でも地表にやってきます。晴れのときと比較すると(晴れのときA、Bともに100とすると)曇りの日にはA、Bともに60、雨の日にはAが約20、Bが約17地表に届いているのです。

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12月

01日

牛乳からも豆腐ができる?

こんにちは、風の整体院 岩田です。豆腐は豆乳に凝固剤を加えて固めたものです。大豆を水に浸して吸水させ、すりつぶしたのちに水を加えて煮ます。そして濾過し、豆乳とオカラにわけるのです。豆乳の温度が70℃くらいになったら、凝固剤を加えて固めます。豆乳の温度が高いと堅い豆腐になり、温度が低いと固まりにくいのです。凝固剤には昔から、ニガリ(塩化マグネシウム)がよく用いられていますが、それが豆乳のタンパク質(グリニシン)と反応して固まり、豆腐ができあがります。ちなみに豆腐の製造過程で、豆を腐らせることはありません。豆腐の「腐」は、やわらかくて弾力のあるものを意味しているといわれています。豆腐は牛乳からもつくることができます。牛乳を熱し、80℃くらいになったとき、ニガリ、あるいは酢を加えます。そうすると牛乳のタンパク質が固まり、牛乳豆腐ができるのです。

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