膝関節は壊れやすい構造

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。腰痛とともに年配の方の悩みとして挙げられるのが膝の痛みです。膝の関節はなぜ痛みやすいのでしょうか。膝の関節は大腿骨、脛骨、腓骨膝蓋骨の4つで構成されています。膝関節は、屈曲・進展と言われる「曲げる」「伸ばす」という2つの動きをメインとし、膝が曲がっているときのみ回旋と言われる「ひねり」の動きが可能な関節です。膝関節は上に股関節、下に足関節があり、その真ん中に挟まれた位置にあります。これらの股関節、膝関節、足関節の動きを比べてみると、股関節と足関節はいろんな方向に動かせる可動性の高い関節で、膝関節は曲げ伸ばしがメインの可動性の低い関節です。そのため、股関節や足関節を取り囲む筋肉が弱くなったり、柔軟性がなくなったりすると、膝関節はその影響をダイレクトに受けてしまう構造になっています。股関節にあるおしりの筋肉に問題があると、立っているときに膝の関節が不自然に内側や外側を向いたり、日常生活や運動中に膝の曲げ伸ばし動作(しゃがんだり、立ったりの繰り返し動作)をする際、膝と膝が近づいたりあるいは離れたりといった不安定な動きが出てくるようになります。このような動きは膝の本来の動きではなく、膝関節は構造上それに対応することができません。そのため膝関節を構成している各靭帯や半月板に痛みや損傷が発生しやすくなり、症状が進行すると骨が変形する「変形性膝関節症」にまで発展してしまいます。膝関節は股関節だけでなく足関節とも密接につながっています。たとえばふくらはぎの筋肉がかたくなると足裏のアーチが低くなったり、高くなり過ぎたりします。そして、足関節の動きが低下することで、膝にも負担がかかるようになります。このように、膝は上下の関節の影響を受ける壊れやすい関節なのです。