動くための筋肉「推進筋」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。推進筋は魚類や両生類、爬虫類も含めたすべての動物の身体に存在する筋肉で、その名の通り身体を移動させるための推進力を生み出す筋肉です。この筋肉があるから早歩きやランニングも可能になるのです。推進筋の特徴は次の通りです。

●ダイナミックな動きやスピーディーな動きをつくる

推進筋は、身体をダイナミックに、そしてスピーディーに動かすときになくてはならない筋肉で、移動する、速く動くという推進性の力を生み出します。そのため、人間より速く泳げるマグロや人間より速く走れるチーターは推進筋がより発達しています。

●関節を固定する力はない

推進筋は、ふたつ以上の関節をつなぐように付着しており、筋自体は長いのですが、筋腹とよばれる膨らんだ部分の横幅が狭く、関節にくっついている筋肉の末端部分も細くて弱いのが特徴です。そのため関節を固定する力はあまりないのです。

●身体を支える力はない

推進筋は、身体を地面から持ち上げて保持する抗重力的な力は発揮できません。たとえば、ふくらはぎの腓腹筋は歩く際のスピードを調節する筋肉ですが、身体を垂直方向に支えるはたらきはありません。したがって、推進筋がいかに発達していても、チーターは人間のように二足で立つことはできません。推進筋は推進力を生み出すことはできても、重力に反発して身体を垂直方向に立ちあがらせる力がないのです。