足の付け根の骨の骨折

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。手首の骨や足の付け根の骨、肩のすぐ下の骨は、いずれも骨折すると激痛に襲われるので、気がつかないなどということはありません。ですが、骨折したままの状態では動かせないため、治療をして治るまで不自由な生活を強いられることになります。なかでも、大ごとになりやすいのが、足の付け根(大腿骨近位部)の骨の骨折です。骨折をした直後は、身体をまったく動かせないので、病院へ入院する必要があります。治療には手術とリハビリが不可欠で、退院するまで早くても1ヶ月程度、遅ければ2ヶ月以上を要することになります。それだけではありません。入院後に、せん妄や肺炎、床ずれ、認知症などを起こしたり、満足に身体を動かせないことから筋肉が瘦せ衰え、関節の動きも悪くなってしまう人が少なくありません。実際、ベッドに寝たままの状態が続くと、筋肉は1週間で10~15%もやせ細ります。骨折の手術は成功したものの、寝たきりで動けなくなることによる筋力低下などから「起き上がれない」「歩けない」という人も出てきます。また、手術とリハビリを受けて退院をし、無事に自宅に戻れたとしても、骨折する前と同じレベルまで日常生活動作が回復する人ばかりではありません。回復する人はたったの20%です。1人で歩けなくなる人が60%、1年以内に死亡する人が20%もいます。骨折前の歩行能力の高い人ほど回復しやすく、骨折前の歩行能力の低い人ほど回復しにくい傾向にあり、退院後は3人に1人が日常生活に支障をきたします。