年齢による骨量

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。骨量はそもそもどのぐらいあるものなのでしょうか。生まれたばかりの赤ちゃんのときはわずか数10gですが、1歳から4歳までに身体の成長とともに骨量は増加していきます。女子は12歳前後で初潮を迎え、卵巣からの女性ホルモンの分泌が高まります。その2年位前から女性ホルモンの急増により10歳から16歳で、急激に骨量を増やしていきます。そして、男女とも18~20歳の頃に骨量はピークに達します。ここで一生のうちで最も多い最大骨量を獲得します。最大骨量の獲得後は、40代前半くらいまで骨量の高いまま推移していきます。ところが、男女を問わず45歳前後を境に、骨量の推移は大きく変化しはじめます。加齢によって新陳代謝が低下するため、それまでの高い骨量を維持できなくなってしまうのです。とりわけ女性の場合は、急激な変化に見舞われます。50歳前後になって閉経を迎えることで、「骨の守護神」である女性ホルモンの分泌量が一気に減少し、それと同時に骨量も急速に減りはじめるからです。とくに閉経後2年間の骨量減少はすさまじく、この間に骨量は2.7%と最も減少します。そして、閉経後10年間で骨量は15~20%も減少してしまいます。こうした女性の急速な骨量減少は、閉経後16年ほど続きます。そのため60代の女性の多くが、若い頃の80%前後まで骨量を減らしてしまい、「骨粗しょう症予備群」と告げられることになります。その後は、骨量の減少は緩やかなカーブを描くようになりますが、加齢とともに骨量が減り続けることに変わりはありません。60代後半から70代になると、骨量が若い頃の70%を切る女性も珍しくありません。そのため、この年代の女性に「骨粗しょう症に」と診断される方が多いのです。一方、男性の場合も、女性と同じように、45歳前後を境に骨量は少しずつ減りはじめますが、閉経による骨量減少がないため、緩やかな減少傾向が続きます。65歳ぐらいになると男性も少しずつ骨粗しょう症のリスクが高まり、やがて80歳を迎える頃になると、男性の骨量も若い頃の70%前後にまで低下し、骨粗しょう症と診断されるケースが増えてきます。