増加している「ドライマウス」

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。緊張したときなど、よく口の中がカラカラに乾いたりすることがあります。こんなときは、水でも飲んで、口やのどを潤せば治まることがほとんどです。でも、水を飲んでも治まらず、ずっと口の中が乾燥した状態が続くのが「ドライマウス」です。乾燥が進むと、ものが食べにくくなったり、話しにくくなったり、口の中がネバネバしたりすることもあります。ドライマウスは、抗ヒスタミン剤や鎮痛剤、抗うつ剤をはじめ、いろいろな薬の副作用やストレスによって唾液の分泌が抑制されて起こることが最も多いようです。唾液の量が減るということは、口腔の自浄作用が低下し歯垢がたまりやすくなって、虫歯が増えたり、歯周病が悪化したりしやすくなります。と同時に、咀嚼障害や嚥下障害を助長することになります。つまり、食べ物からの栄養素の摂取は、消化器官のスタート地点で大きくつまづくことになります。十分な栄養が摂れず、全身の健康維持に危険サインが点滅します。もちろん、唾液による免疫機能という点でも、その働きの低下は、腸の免疫力にも影響してきます。また、舌表面の付着物で口臭のモトになる舌苔が唾液で流されにくくなって口臭が強くなったり、義歯の維持力が低下したりすることも少なくありません。口の中が乾燥するとカビの一種のカンジダ菌が増加しやすく、口腔カンジダ症を起こすことが多くありますが、それは味覚障害や粘膜炎を引き起こす原因にもなります。これらの事態に陥らないようにするためにも、ふだんから唾液をしっかり分泌させることが大切です。こまめな水分補給は大切で、特にタンパク質の摂取が不足している場合は気付かないうちに脱水状態になっていることも珍しくありません。タンパク質は体内に水をたくわえる「保水力」も持っているのです。そして食べ物をよく噛む習慣をつけたりすることはもちろん、できるだけストレスをためないようにすることです。ストレス状態が続くと、口の中は渇きやすくなります。