歯がよいと医療費がかからない

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。健康な晩年を迎えるためには、口の中をよい状態に保つことが大切です。いつまでも元気で重篤な病気などの心配さえなければ、病院通いや毎食後、何種類もの薬を服用しないといけない生活を強いられることもありません。つまり、歯を中心に口の中の状態がよければ、老後の限られた生活費の中から捻出しなければならない医療費も抑えられることになります。元気な高齢者が増えれば、今後ますます重要な国の課題でもある医療費の削減にもつながります。実際、この歯と医療費に関して、最近とても興味深いデータが発表されています。まず1つめは、東北大学の加齢歯科学講座の調査で、50歳以上の約3万人を対象に行われました。この調査によれば、歯が4本以下しか残っていない人の場合、20本以上残っている人に比べて、1ヶ月の平均医療費が約5600円も多くかかっているという結果が出ています。歯周病その他が原因で歯を失ってしまい、残っている歯が少ない人ほど医療費が高くなっているのです。2つめは、香川県歯科医師会による調査結果です。残存歯数と医療費の関係について調査したところ、残存歯数が20本以上ある人の年間医療費が35万5688円だったのに対し、4本以下の人は60万8740円と1.7倍になることがわかりました。そして、もう1つは、北海道国民健康保険団体連合会による調査です。2007年の調査ということですが、20本以上歯が残っている70歳以上の高齢者は、4本以下の人に比べて、全身の病気に関係した診療費が37%も少ないという結果が出ています。これらの数字をざっと眺めただけでも、高齢になっても多くの歯が残っている人は、医療費が少なくてすむ、というのは間違いないようです。「医療費がかからない高齢者」は多分、健康寿命が長くなっているはずです。これが豊かな人生につながることはいうまでもありません。健康を維持し、病気を予防するということは、最高のアンチエイジングといえます。そこに、歯の健康は深く関わっているのです。