なぜ歩くと体にいいのか

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。ウォ―キングを一生懸命やっているみなさん、なぜ歩くと体にいいのか答えられますか?何となく体によさそうだからやっている方もいるのではないでしょうか。その答えは毛細血管が増えるからです。ウォ―キングなどの有酸素運動は、筋細胞内に十分な酸素を取り込んで、その酸素を使って糖や脂肪からATP(アデノシン三リン酸)を合成して、それによって生み出されたエネルギーを使用していく運動です。酸素を使って体内でどんどんエネルギーをつくり、それをうまくやりくりしながら筋肉を動かしていくから、長時間にわたる運動が可能なわけです。一方、筋トレなどの無酸素運動の場合は、瞬発的に大きな力を出すため、酸素を取り込んでATPを合成している時間がありません。そのため、あらかじめ筋細胞内にストックされている糖をエネルギーとして使用します。酸素を使わずに、間に合わせにとっておいたエネルギーで筋肉を動かしているから、短時間しか力が持たないわけです。両者の差は、エネルギーを生み出す際に、酸素を使っているか、酸素を使っていないかです。ウォ―キングなどの有酸素運動においては、細胞への酸素の供給率がいいと、ATPがうまく回り、疲労物質をあまり出さずにエネルギーをつくっていくことができます。効率よくエネルギーを生み出すには、体内の細胞へいかにすみやかに酸素が運ばれるかがカギとなるわけです。そして、体の隅々の細胞にまで酸素を運んでいるのが毛細血管です。毛細血管は、ウォ―キングなどの有酸素運動を行えば行うほど増えてくるのです。なかでも、息が切れない「少しキツイ」くらいの有酸素運動を習慣的に行っていると、毛細血管が増えやすいとされています。この毛細血管、何の運動もしていない人の場合は、1個の筋細胞にせいぜい2個か3個くらいしかついていません。ところが、ウォ―キングなどの有酸素運動を1~2週間行うと、毛細血管の数が一気に倍くらいに増えるのです。すなわち、筋細胞に効率よく酸素をデリバリーするために、輸送網をどんどん発達させるようになるのです。