病は気から

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。「病は気から」といいますが、実際、精神と身体には分かちがたい結びつきがあります。心の持ちようは寿命にも大きく影響し、物事を前向きにとらえて人生を楽しんで生きている人の方が、そうでない人よりも病気になりにくいものです。これは何も、抽象論ではありません。科学的にも示されている事実です。2009年アメリカ心臓協会の学会誌「サーキュレイション」に発表された日本の疫学調査チーム(JPHCスタディ)の調査を基にした研究で、「人生を楽しんでいる意識」と脳卒中や狭心症、心筋梗塞といった心臓病との関連性について調べたものがあります。40歳から69歳までの男女に「人生を楽しんでいる意識」のレベルを低、中、高から選んでもらい、それぞれの人の病気の発生率や死亡率の追跡調査を行いました。そして明らかになったのは、「人生を楽しんでいる意識」の高い男性は、そうでない男性に比べると、脳卒中や心臓病による死亡リスクがおよそ半分だという事実でした。報告のなかでこの研究チームは、人生を前向きに生きている人は、ストレスに強かったり、上手にストレス解消ができているためではないかと結論づけています。また、「人生を楽しんでいる」男性は、他のグループに比べると日ごろから運動を習慣的に行っているということもわかりました。適度な運動が健康に役立っているともいえるでしょう。ちなみに女性の場合は「人生を楽しんでいる」人とそうでない人との間に有意な差は認められなかったそうです。理由はわかりませんが、男性と女性とでは、ストレスの感じ方が異なっていることが一因ではないかとみられています。