「デュアルタスク」が脳を刺激する

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。パソコンの「頭脳」と言われるCPUに、「デュアルコア」が使われることは今や珍しくありません。要するに1個のCPUに2つの頭脳を備えることで、2つの作業を同時にこなせるようにしているわけです。これは、私たちの「頭脳」にとっても有効と言われています。ただし、ものごとを早く処理できるというより、いわば「頭の体操」になるからです。これを「デュアルタスク」といいますが、脳の複数の領域を同時に使うことで、より刺激を与えようというわけです。例えば、健康のために自宅の周辺を散歩するとします。そのとき、ただ歩くだけで飽きてしまったのなら、頭の中でまったく別のことを考えてみてはいかがでしょうか。「しりとり」とか、100から8を順番に引いていくような計算とか、心得があるなら俳句や短歌をつくってみるのもいいでしょう。あるいは目に映る街路樹に関心を払ったり、通りすぎる店の売上高をざっと推計してみたり、やろうと思えばできることは無数にあると思います。私たちは、頭を空っぽにしているときほど、ネガティブなことを思い出したり、些細なことを心配して暗くなったりしがちです。自らストレスを呼び込んでしまうわけで、あまり有効な時間の使い方とは言えません。ならば、それをシャットアウトする意味でも、あえて脳を忙しくさせたほうがいいと思いませんか。「デュアルタスク」とは、そんな試みだと思います。実は、たいていの趣味というものは自動的に「デュアルタスク」になっています。例えばフットサルのような球技は、身体を激しく動かすとともに目も耳も脳もフル稼働させなければ、たちまちチームのお荷物になってしまいます。あるいは、初めての場所へ旅行すれば、見聞きする大量の情報を同時複数的に処理しようとするはずです。料理にしても、段取りを考えて複数の作業を同時に進行するものでしょう。脳を忙しくさせるという意味でも、やはり趣味を持つことは大事だと思います。