「ハイ」になりすぎも注意

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。「臨死体験」というものが、しばしば話題になります。瀕死の状態から生還したとき、その間の経験を当人が語るもので、例えば「暗いトンネルを通る」「亡くなっている家族に会う」「天井から自分の身体を見下ろしている」などがよく挙げられます。これは人種や宗教などに関係なく、ほぼ共通して見られるようです。これを「死後の世界」とするのは非科学的ですが、色々な国、色々な世代の方が体験している以上、現象としては間違いなく存在すると思います。このとき、脳は「死」という最大のストレスを受けて、いわゆる「脳内麻薬」を発生させているのかもしれません。「脳内麻薬」とは、具体的にはエンドルフィンやエンケファリン等の物質のことで、まさに麻薬に近い立体構造をしています。病気ではありませんが、生体の防御反応の一種で、痛みや不安を和らげようとしているわけです。言い換えるなら、それだけ過度なストレスを受けているということです。瀕死とまではいかなくても、脳内麻薬は発生します。例えば長距離ランナーによる「ランナーズハイ」もその1つです。究極のストレス回避策であり、出れば脳や身体にいいというものではありません。あるいは日常的に仕事をしていて「ハイ」な状態になることもあるでしょう。仕事に熱中するのは悪いことではありませんが、これも脳内麻薬が出ているためだと思います。逆に言えばストレスからの防御反応であり、それだけ負担がかかっているということなので、そのことを心に留めておいたほうがいいでしょう。