糖尿病は認知症のリスクを高める

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。けっして侮ってはいけないのが糖尿病です。中高年以降、脳に悪影響を及ぼして委縮させ、認知症を引き起こすケースが少なくありません。40~50歳代の場合、糖尿病を放置すると、将来的に認知症にかかるリスクは2倍になるとさえ言われているのです。糖尿病は、単に尿に糖が増えるだけの病気ではありません。血糖値の高い状態が続くと、ブドウ糖そのものが全身の血管の内皮細胞を傷つけます。それが例えば眼底の血管で起きると、糖尿病性網膜症になって視力が落ち、失明することもあります。また手足の末端で起きると、いわゆる壊疽になって血が行かなくなり、最終的には切断せざるを得なくなります。それが脳で起きると「アミロイドβタンパク」が分解されずに蓄積され、さまざまな脳血管障害や認知症のリスクを高めるのです。あるいは動脈硬化や高血圧も同様に、放置すれば認知症のリスクを高めます。それも認知症の50%を占める「アルツハイマー型(じわじわと進行)」ではなく、「脳血管性」と呼ばれるタイプで、いきなり重度に進行する場合もあります。だから糖尿病や動脈硬化、高血圧の症状が現れたら、できるだけ早期に治療を始めるに越したことはありません。とはいえ高齢になれば、多かれ少なかれ兆候は見られるものです。慌てることなく、薬に頼り切るのでもなく、運動や食事など生活習慣を見直すことで改善は可能です。少なくとも悪化しないようにすることで、認知症のリスクは下げられるでしょう。