「叱る」より「褒める」が大事

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。褒められることは、脳にもいい作用をもたらします。親から多く褒められて育った子供ほど、いくつかの脳の領域の体積が大きいことがわかっています。逆にひどく叱られたり、罵声を浴びせられ続けたりした子供の脳は委縮します。こういう歴然とした差が生じるわけです。要するに、大事に育てられた子供ほど脳の活動が豊かになり、また周囲の人を大事にするようになるのです。大事にされ、励まされ、褒められる心地よさを知っているから、自らもそれを周囲に提供して、良好な関係を築こうとするのです。逆もまた真なり、ということです。私たちがどちらを目指すべきかは、明らかでしょう。それに、誰でも人から褒められるのは嬉しいですが、実は人を褒めることにも大きなメリットがあります。そもそも人を褒めることは、その相手をよく観察しなければできません。それもアラ探しではなく、「どこかいい点はないか」「学ぶべき点はないか」という姿勢が前提になります。相手に対して好感を持たなければ、とてもそんな気になれないでしょう。実際、どんな人でも宝物のような能力を持っています。勉強ができたり、スポーツが得意だったりという表面的なことだけではなく、考え方がユニークとか、美的センスがあるとか、性格が朗らかとか、人それぞれに個性的でおもしろいです。「褒めよう」という意思さえ持っていれば、褒めるべき点はいくつも見つかるはずです。そうすると、そこには豊かなコミュニケーションが生まれます。好奇心も刺激されます。自分が相手を好意的に見ている以上、相手も自分を好意的に見てくれるでしょう。それが、脳に悪いはずがありません。ついでに言えば、ときには自分で自分を褒める瞬間があってもいいでしょう。とかく日本人は、自己肯定感が低いと言われています。謙虚さは大事ですが、必要以上に卑下したり自信を喪失したりしていては、発想や行動が委縮してしまいます。仕事のみならず、趣味や人間関係においても、自身の存在意義を見出すことが重要だと思います。