「貯蔵鉄(フェリチン)」の存在を知っておく

お読みいただき、ありがとうございます。本八幡 風の整体院 岩田です。体の中にある鉄分のすべてが、酸素を運ぶ「ヘモグロビン」をつくっているわけではありません。ヘモグロビンになるのは、鉄分のうちの大体70%です。残り30%は貯蔵鉄(フェリチン)という形で、主に肝臓に溜められます。読んで字のごとく、貯蔵されるための鉄です。ヘモグロビンは月経やケガなどでどんどん減るので、もしものときのために不足分を貯蔵鉄から補えるようにしているのです。貯蔵鉄も、女性はとても少ないです。男性の貯蔵鉄が139ng/mlであるのに対し女性はなんと22.5~22.7ng/mlしかありません。健康診断でヘモグロビンの量が問題なくとも、フェリチンが底をつきかけている女性は多く、「隠れ貧血」の女性がなんと3人に1人もいるというデータが出ています。データからも、ほとんどの女性のフェリチンは足りないと思われるので、毎食「鉄分」は心がけてください。海外ではフェリチンの値が60ng/mlを下回ると、鉄剤処方の対象になる国もあります。また、妊娠、出産時に貯蔵鉄は大幅に減るので、妊娠に備えたい人は50ng/mlは超えたいところです。ちなみに、たまに多すぎる人もいます。月経不順や無月経(もしくは生理不順)、あるいは何かしらの病気の場合です。貯蔵鉄は腫瘍マーカーでもあり、病気の場合はケタ違いに高くなります。白血病やガンなどの疑いが出てきます。国民健康・栄養調査によると、なんと10ng/ml以下の女性がいちばん多いことが判明しています。