充分な時間と質の良い「睡眠」が脳を守る

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。「睡眠」の時間と質もまた、脳の健康に大きく関係することもわかってきました。シンガポールで長年にわたり続けられてきた睡眠と認知機能との関係調査で、「睡眠時間が短い高齢者は脳の老化が早い」という結果が2014年に発表されました。睡眠時間が1時間短いと、1年ごとに脳の中にできる隙間が0.59%ずつ拡大し、脳が萎縮していくことがわかったのです。認知機能もまた、1年ごとに0.67%ずつ低下することがわかっています。このことから充分な睡眠時間が、萎縮のない健康な脳を保つために必要であるということが明らかになりました。また、睡眠には、アルツハイマー型認知症の原因となる「アミロイドベータ」を洗い流す働きもあります。脳は、寝ている間にも働き続けています。脳細胞同士のネットワークを効率化する作業や、記憶を整理したり定着させる働きも寝ている間に行われています。一言でいうと「脳のメンテナンス」を行っているのです。睡眠中に細胞同士の結びつきが最適な状態になることで、記憶の力も強化されるというわけです。睡眠が記憶の働きに大きく関係していることもあわせると、睡眠が認知症予防に大きな働きを及ぼすことがわかります。