認知症は脳の老化とは違う

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。「生涯人間らしく」あるためには、記憶が失われていく「認知症」の正体について知っておく必要があります。日常生活でこんなこと、ありませんか。部屋に入った瞬間「あれっ?何しに来たんだっけ?」「昨日の夜食べたのは、えーと」「この俳優さんの名前、えっと、あの・・」「あれ、どこにしまったっけ?」など。思わず苦笑いをされた方もいらっしゃることでしょう。でも大丈夫です。これは加齢によって自然に起こる「もの忘れ」といわれる現象です。医学的には「良性健忘」といいます。加齢によって起こる現象は、脳のMRI画像でも見ることができます。脳の健康度というのは、具体的にいうと脳の萎縮度で測ることができます。脳は、年齢にともない少しずつ萎縮をしていき、ある程度加齢を重ねると、血液が通わなくなる虚血性の変化として、シミのようなものが脳にみられるようになります。このシミの量や萎縮の度合いで脳の加齢度を測ることができます。では「認知症」というのは、どのようなことをいうのでしょうか。「認知症」は、記憶の働きや思考力・判断力などをはじめとする認知機能が低下して、日常の生活に支障をきたす症状のことをいいます。加齢によって起こる自然な老化現象の延長にあるもではなく、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血など脳の血管に起こる病気や、アルツハイマー病などの病気によって引き起こされる症状なのです。ですから「認知症」は歳をとれば仕方ないと思うものではなく、病気の症状として受け止めることが大切です。