体幹も柔軟性をつける

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。体幹とは手足を除いた胴体を指します。近年、「体幹トレーニング」が流行しているので、この言葉をご存知の方も多いかもしれません。体幹トレーニングは、体の軸をしっかりと鍛えることで、体の安定性を高め、スポーツなどでパフォーマンスが向上する効果が期待されます。ただ、「安定性」を求めるがゆえ、「柔軟性」がやや軽視されている感も否めません。体を伸ばしたり、曲げたり、ひねったりと、スポーツに限らず、日常生活において体幹はさまざまな動きが必要になります。体幹に柔軟性がなければ、そうした動きをスムーズに行うことはできません。もちろん、姿勢の維持という意味でも、体幹を安定させることは大切です。状況に応じて硬くなり、柔らかくなる。強さと柔軟性の両方が求められるわけです。体幹の柔軟性を養うポイントはずばり、体幹をよく動かすことです。「上半身を動かすストレッチはよくやっているから大丈夫」という方も要注意です。じつは、体幹のストレッチは簡単ではなく、自分では動かしているつもりでも、実際はあまり動かしていないということが少なくありません。その理由は、体幹の関節の動きが自分ではわかりにくいためです。例えば、よく見かけるが、体幹のストレッチとして上体をひねるときに一緒に骨盤も回ってしまうパターンです。体幹の動きは、骨盤から上の部分の動きなので、体幹を対象としたストレッチでは、骨盤を一緒に動かしてしまうと意図した関節や筋肉が動かせない場合があります。また、体の中央に位置する「みぞおち」を中心に動作することも、体幹のストレッチを行う際のポイントの一つです。体幹(背骨)は32~34の椎骨が連結していて、体幹が伸びた姿勢は脊柱起立筋や腹直筋、腹斜筋などによって支えられています。椎骨のつなぎめはすべて関節で、一つひとつの動きは小さくても、それだけの数が連携して動くと大きな動作ができるようになります。このように多くの部位が連動する関節はほかにはありません。そのイメージをもって取り組むことも、しっかりと体幹をストレッチするためには重要です。ストレッチで柔軟性に富んだ体幹をつくることは、腰痛や疲労感の解消、姿勢の改善、さらにはお腹まわりのシェイプアップにも役立つと思います。