足腰の悩みは全身の悩み

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。多くの人が、年をとると足腰が弱ってくるのは当然であり、しかたのないことだと思っています。なかには、高血圧や糖尿病のほうがよっぽど怖いという人もいます。しかし、足腰の問題も軽んじてよいものではありません。2010年の調査で要支援や要介護となった原因について調べたところ、脳血管疾患や認知症に次いで、「関節疾患」や「骨折・転倒」が原因となっていることがわかりました。関節疾患が10.9%、骨折・転倒が10.2%、合計すると21.1%です。つまり、約5人に1人は、運動器障害によって介護が必要な状態になっているのです。つまり、足腰の悩みは、将来介護が必要な状態になる危険性をはらんだ、全身の問題として考える必要があるのです。2009年の統計では、日本人の平均寿命は男性が80歳、女性は86歳と、世界に誇る長寿大国です。これは喜ばしいことですが、それが新たな問題を生み出したのです。平均寿命が今より30年近くも短かった1974年には60歳以上で整形外科の病気で手術や入院をする人はいませんでした。ところが、現在では患者さんの大半が60歳以上です。昔は、足腰が衰える前に寿命を終えることがほとんどでしたが、現在では足腰が衰えてもなお、20~30年も生活していかなくてはならなくなったのです。長寿大国だからこそ、足腰が健康でなければならないのです。