鼻の穴はなぜふたつある?

お読みいただき、ありがとうございます。風の整体院 岩田です。もし鼻の穴が一つだと、鼻から吸い込んだ空気が乱気流を起こし、肺への輸送がスムーズにいかなくなるといいます。また、空気を吸い込むためのエネルギーも余分に必要となるので、常に深呼吸をしている状態になり、呼吸するだけで体力を消耗してしまいます。さらに、鼻の奥にある嗅細胞がにおいを識別できず、嗅覚が正常に働かなくなります。我々が食べ物のにおいを楽しんだり、腐敗臭やガス臭を検知したりできるのは、鼻の穴がふたつあるおかげなのです。また、鼻の穴は左右交代で働いています。風車の回転で左右の鼻の呼吸量を測定できる装置を使った実験では、人間はどちらか片方の鼻の穴を使って呼吸をしているという結果が出ました。さらに、使用する鼻の穴は2~3時間おきに入れ替わることも明らかになっています。このような交代制をとっている理由のひとつは、エネルギーの節約です。つまり、体がさほど酸素を必要としないときには、毛細血管の集合体である鼻甲介を充血させて空気の通り道をふさぎ、どちらか一方の穴を休ませ効率的に呼吸しているのです。また、一方の鼻の穴を使うことでウィルスや細菌が体内に侵入するのを防いでいるともいわれています。